茨城県常陸太田市 横川温泉 元湯山田屋旅館のお湯・食事・宿泊体験記

あけましておめでとうございます。

お久しぶりです。

暮れから新年にかけて忙しかったので、
記事の更新がすっかりおろそかになってしまいました。

新年最初の記事は、常陸太田市にある老舗温泉旅館でいこうと思います。

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実は先日泊まってきたばかりなんですよ。

ここを知ったきっかけは、うちのかみさん。

昨年の11月頃「結婚記念日に温泉旅館に泊まりたい」と言って
ネットで検索していて見つけたのです。

この旅館がある「横川温泉」は、常陸太田市の北部、里美地区に位置します。

(この辺りはかつて「里美村」と呼ばれていましたが、
2004年の大合併で 金砂郷町、水府村とともに、常陸太田市に編入されたんですね。)

この温泉の歴史には驚くべきものがあります。

平安時代後期の武将、「八幡太郎」こと源義家(1039年~1106年)が
朝廷の命をうけて奥州阿部氏を征伐した後、ここを通りかかった際に発見した
という言い伝えがあるからです。

義家が川沿いに湧き出ている清水で傷を癒したところ、4日で完治したため、
ここはいつからか「四日の湯」と呼ばれるようになったのだそうです。

そして宝暦3年(1753年)、小林長五郎という人物が
ここに小屋を建てて旅館業を始めました。

その旅館はその後も歴代の館主と女将によって続けられ、
現在は19代目館主と女将、20代目若旦那と若女将によって運営されています。

それがこれからご紹介する「元湯山田屋旅館」であり、
横川温泉で260年の歴史を刻み、20代続いている温泉宿なのです。

茨城県の県北にはあちこち温泉の出る場所があるのは知っていましたし、
入浴に行ったこともありますが、そこまで歴史のある温泉と旅館があると
初めて知ったときは、正直びっくりしました。

ちょっと聞いたことがありませんよね?

で、大いに興味を持ったので楽天トラベルの口コミを調べてみたのですが
宿泊客の評価が非常に高いので、またまたびっくりしました。

温泉の泉質や湯加減もさることながら、
料理の美味しさと旅館の方のサービスの質など、
満足された方からの絶賛の声が多数でした。

そうなると、もう行ってみないわけにはいきません。(笑)

というわけで、結婚記念日に一泊したのが始まりで、
その後12月にも一泊し、年明けの1月にも二泊してきたというわけです。

なかなかのリピーターでしょ?(笑)

では、なぜ僕らが何度もリピしているのか、
元湯山田屋旅館の素晴らしさについて、ゆっくりご覧に入れましょう!

まず、車で横川温泉へ行く場合のアクセスですが、
水戸市や常陸太田市からは、国道349号線を北上します。

茨城県常陸太田市折橋町1409

349号線と461号線が交差する「折橋交差点」で、
349号線を461号線の高萩方面に曲がって、800メートルくらい進んだあたりの右手になります。

(折橋交差点の角にCoco!ストアがあり、その反対側に立つ看板が目印です。)

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高萩市からは国道461号線で西へ、大子町や袋田からは国道461号線で東方向になります。

と書くと、ここが奥久慈や大子、袋田の滝、高萩や花貫渓谷、偕楽園や水戸、
西山荘や常陸太田鯨が丘といった、茨城県央や県北の観光地から程よい距離にあり、
地の利があるということがわかると思います。

僕らもドライブしながら滝や紅葉、鯨が丘見物などを楽しんだ後で泊まりました。

(写真は花貫渓谷の11月の紅葉風景。)

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さて、折橋交差点から宿までの風景は自然が豊かで、静寂な山里といった感じです。

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四季折々の草花が咲き乱れ、木々の色合いが美しく、
「風光明媚」とはこういう場所のことでしょう。

あ、横川温泉が見えて来ましたよ。

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手前に入り口があるので、曲がり損ねないように注意してください。

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田んぼの中の一本道を進んでいくと、まず「中野屋旅館」が見えてきますが、
その隣に道が続くので、奥まで進んでください。

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入り口がちょっと狭い感じですが、中は広くなっています。

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到着!ここが元湯山田屋旅館です。

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こちらが19代目女将と、秋田から嫁いできた20代目若女将。

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おふたりとも、テキパキ仕事されるだけでなく、気が置けない人柄で、
なんでも気軽に相談に乗っていただけるので、とても頼りになります。

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「ようこそ、いらっしゃいませ。お部屋の準備ができていますので、どうぞ。」

「お世話になります。よろしくお願いします!」

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さっそく部屋に行ってみましょう。

山田屋旅館の建物は、築200年の古い部屋も一部ありますが、全体としては新しいものです。

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客室は全室純和室で冷暖房完備。

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ポットや茶器などの備品に加え、Wifiが完備されているのも嬉しいところ。

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初めて泊まったのは2階の6畳の部屋でしたが、寒い季節には、コタツも用意されていました。
(嬉しい!)

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先日二泊した時は、95歳の祖母とかみさんと妹と僕の4人だったのですが、
階段の上り下りが無理な祖母のために、お風呂とトイレに近い一階の部屋を手配してくれたので、
本当に助かりました。

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さて、部屋の窓を開けると澄み切った空気が流れ込んできて、
清流の流れや鳥のさえずりが聞こえ、旅気分が高まります。

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いやぁ、これぞ旅の醍醐味!
じゃ、夕食前に浴衣に着替えて一風呂浴びてきますか!

(夕食の時間は、18:00、18:30、19:00から選べます。)

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お風呂は1階の廊下を突き当たったところに男湯と女湯があります。
(混浴はありません。)

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洗い場も浴槽も清掃が行き届いていて、とても清潔です。

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山田屋旅館の温泉は、「源泉100%」です。

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泉質はアルカリ性の無色透明な硫黄泉で、美肌効果のある「美人の湯」として知られるため、
女性客に人気があるみたいです。

源泉水を飲むとほのかに硫黄の香りがして、入浴すると確かに肌がスベスベしてきますね。

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山田屋旅館は、医師が勧める「健康づくりの宿」にも認定されていて、
湯治のために連泊したり、日帰り入浴、立ち寄り入浴で利用する方も多いみたいです。

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男湯の窓からは裏手の川と、そのほとりにある小さな社が見えます。
(外から中は見えないのでご安心を。)

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ここで年に一度の10月2日「湯八幡様の祭礼」が執り行われ、
横川温泉の3軒の旅館の館主たちが、湯の神様に感謝のお参りをして、
お神酒をかわし合うそうです。

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いい湯加減のお風呂でした。

部屋に帰ってくつろいでいると、室内電話で「夕食の準備ができました」との連絡が。
さぁ~、いよいよお楽しみの夕食ですよ!

食事は一階の大広間でいただきますが、部屋ごとに仕切られています。

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僕らが山田屋旅館について感心したのは、
料理長(若旦那)が地場産品をふんだんに使ってつくる、
四季折々の「奥久慈会席料理」の美味しさです。

(これは11月の献立。)

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都内の老舗料理旅館や日本料理店等で修行を積んだそうですが、
季節の会席料理に独創性を織り交ぜ、旬味と滋味にこだわった料理には本当に感動しました。

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前菜!

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筑波の地鶏鍋!

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りんごの天ぷら!

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ヤマメが最高!

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毎回、ゆっくり味わいながらいただきましたが、どれも丁寧につくられていて、
薄味で素材の良さが生きていて、本当に美味しかったです。

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前菜!

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常陸牛のすきやき風鍋!

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干し芋の天ぷらも!

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名物、奥久慈蒸し。

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茶碗蒸しの中にクリームチーズが入っているんですよ!

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朝食も絶品!

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茨城料理ランキングで1位を獲得したという実績も納得です。

美味しさの秘密は、ミネラルを多く含んだ地下水や日高産の昆布、枕崎産の鰹節、
山菜、筍、きのこ、ヤマメ、イワナ、鴨、猪、あんこう、常陸牛といった、
「こだわりの食材」を使用していることにあるようですが、もうひとつ大事な要素があるようです。

料理長(若旦那)のお話を伺ってみましょうか。

当館では、お客様からのご要望が無い限り、お品書きを用意しておりません。
サービススタッフ、または私による口頭での料理説明とさせていただいております。

それには理由がございます。

一つは、料理が運ばれてきた時の楽しみや次はどんな一品がくるのだろう
というワクワク感を味わっていただきたいという想いです。

もう一つ大事な理由がございます。

当館では、大型旅館・ホテル様に多くみられるように「月替わりの献立」
ではあるものの、毎日同じ内容のお料理をご用意している訳ではありません。

それは食材の仕入れや入荷状況により変わるのはもちろんですが、
その日お迎えするお客様の性別、年齢、ご住所などで献立を決めていくからです。

女性の方向け、お年寄りの方向け、地元の方向けといった感じです。

「ただ一つの献立がすべての方にマッチしたお料理だとは思わない」からです。

出来る限り、お客様がお求めになるお料理に近づけたいと考えております。

時には、お客様が到着されてからの容姿やご様子、
サービススタッフとお客様との会話のやりとりの中から
お献立を変更する場合もございます。

体格の良い方にはボリュームをつけたり、
お年寄りの方にはポーションを小さくしたり、
妊婦の方やご気分のすぐれない方には消化の良いものを、
関西方面からお越しの方には味付けを薄くしたり・・・

大きな宿では出来ない、小さな宿だからこそできる
細やかなおもてなしができればと考えております。

同じメニューでも分量やレシピが昨日とは違うこともございます。

料理とは伝統を守るのと同時に、常に進化し続けるものだと考えております。

つまり料理とはその瞬間には変わっているのです。
お客様には、まさにその瞬間を味わっていただきたいのです。

作り手本位の料理ではなく、お客様の立場に立ったお客様本位の御料理を
ご提供させて頂きたいとの考えから、お献立(お品書き)をご用意しておりません。

もちろん、お客様からお品書きのご要望がございました時には
ご用意させていただきますので、事前にお伝え頂ければ幸いでございます。

確かにここの料理は食べる人(個人)に向けてつくられているのが感じられ、
それが大きな旅館で出る料理との大きな違いです。

また、アレルギーや食の好みなどにも対応くれるので、
僕らみたいに年配の連れや小さい子供の連れがいても安心というのも嬉しいところです。

たとえば、うちの祖母は疲れて夕方から部屋で休んでしまい、
食事の時間に起きてこれなかったのですが、
宿の方は時間をずらして部屋まで料理を運んでくれました。

また、食事の席に座椅子を用意してくれたり、
祖母の好みに合わせたメニューで、ご飯を軟らかめに炊いてくれました。

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(祖母は大正生まれなので、食の好みが今の人とは異なり、
普段外食に連れて行っても「まずい」と不平を言うことが多いのです。

うちの母はいつもそれにやられていて、
僕らも祖母の「まずい」の一刀両断が心配でした。笑)

でも祖母は「美味しい!」と終始ご機嫌で、ごはんもおかわりして、
料理も残さず食べたので、全員がほっとしました。

祖母は95歳なので、一緒に旅行に出かけられるのは
ひょっとするとこれが最後になるかもしれませんが
今回の滞在で全員大満足だったので、旅館の方には本当に感謝しています。

この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

そして、料理の他に特筆すべきは、美味しいお酒!

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常陸太田の地酒「松盛」もありますが、おすすめは若女将の地元、秋田県の福禄寿の「一白水成」。

フルーティーな香りと飲み口の良さがとても印象的です。

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最後に、山田屋旅館のある里美地区について。

山田屋旅館で毎回感激するのは料理の美味しさだけでなく、
お茶やコーヒー、ご飯の美味しさです。

お茶やお米は、地元の契約農家がつくっているようですが、
宿泊客の中には、お米を買って帰る人もいるんですって。

お茶やコーヒーは、雑味やえぐ味が全くなく、豊かで深い香りが立っていて、
お米はふっくらとして艶があり、とても良い香りが広がります。

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その秘密は、素材の良さだけでなく、水にあるようです。
里美地区は水がとても清らかで美味しい場所なんです。

(写真は、旅館から徒歩6分の下滝。)

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その里美の水を守り、未来に伝えていくために活動している人々がいます。

「里美の水プロジェクト(Satomi WATER PROJECT)」です。

山田屋旅館の料理長(若旦那)、小林康昭さんも参加していて、
会報(satonomizu)に寄稿されているので、ここでご紹介します。

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Vol.2 水と共に

旅館業の跡取りとして生まれ、子供ながらにも、
いずれは家業を継ぐのだろうと思いながら、ここ里美で幼少期を過ごしてきました。

子供の頃の里美に対するイメージは、
「田舎でのんびりしている」といったとろでしょうか。

夏休みには川で泳いだり、山でカブトムシを採ったり、
今思うと子供にとって自然を感じながら学べる最高の環境だったのではないでしょうか。

田舎というイメージが変わるきっかけとなったのは、東京での料理修行時代でした。

東京の名店といわれている日本料理店では、
料理に使う水を地方から発送してもらっているお店も多いのです。

驚くことかもしれませんが、水で料理の味は違ってしまうのです。

「日本料理は水の料理」ともいわれています。

そういった修行時代の経験もあり、
いつしか水のおいしい故郷「里美」で料理が作れたら、
料理人にとって幸せなことだろうと考えるようになりました。

実家の旅館に戻ってからは、温泉への考え方も変わりました。

江戸時代から湧き続けているという横川温泉の源泉も、
いつ途絶えてしまうかわかりません。

今日も湧き続けているという感謝の気持ちと共に、
ここ「里美」の自然も守り続けていかなければという想いもあります。

良い水を守っていくためには、良い森や林を守っていかなくてはなりません。

そういう意味でも「里美の水プロジェクト」の活動を通じて、
自然豊かな、水の生まれる場所「里美」を守っていこうと
後世に伝えていくことが大切だと思っています。

そしてまた次の世代にも水の大切さを伝えていってもらいたいですね…

里美の水プロジェクトでは、活動のサポーターを募集しています。

PRの一環として里美の水に合わせて焙煎したコーヒー「里見珈琲」を
福島県矢祭町の「珈琲香坊」と協力して生産しています。

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*里美珈琲は山田屋旅館のメニューにあり、常陸太田市の道の駅さとみや
水戸市南町の農と食のギャラリー葵などでも取り扱っています。

ね?ここまで読むと、僕らがリピする理由がわかるでしょう?

実際、山田屋旅館にはリピーターが多く、中には著名人もいて、
テレビ番組などで紹介されたこともあるようです。

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理由はやはり「おもてなしの質」でしょうね。

僕は有名な温泉街の大旅館にも泊まったことがありますが、
ここにはそういう大旅館には真似のできない、細やかな気配りと「おもてなし」があると思います。

ですから、家族的でアットホームな雰囲気の温泉宿で、
入浴と美味しい料理を堪能したい方に、ここをお勧めします。

山田屋旅館では、プランと予算に合わせたコースが用意されています。

・宿泊(1泊2食付)7,500円~
・日帰り入浴(食事付・個室付)3,500円~
・日帰り入浴(食事なし・個室付)1,450円
・立ち寄り入浴(入浴のみ)1回 500円

インターネットで予約もできるので、事前に予約状況を確認することをお勧めします。

=>確認はこちらからどうぞ。

横川温泉 元湯山田屋旅館
住所:〒311-0506 茨城県常陸太田市折橋町1409
TEL:0294-82-2236/ FAX:0294-82-2917

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